ほし・うちゅう
Q. 宇宙飛行士はなんで出発するときはオレンジの服を着ていて、そのあと銀色の服になるの? (小1・女)
A.

宇宙に行く時の服は、いくつか種類があるんです。打ち上げの時、月などで活動する時や宇宙船の中で実験をしている時など、その時にあわせていろいろな宇宙服が必要となってくるんですね。

で、打ち上げの時にオレンジの服を着ている理由なんだけど、打ち上げと着陸の時は、「ひょっとすると緊急で脱出しなくてはならない時があるかもしれない」「ひょっとすると宇宙船の中の空気が抜けちゃうかもしれない」という、そういうときのための特別な服を着るんです。素材は、空気をもらさない、高い温度から低い温度まで耐えられる、そしてさらに動きやすい、という機能を持つものを使っています。それに、もし地上に不時着(ふじちゃく)してしまったら、オレンジというのはとても目立つ色でしょう。どこかの林の中に落ちてしまって、ヘリコプターで探す時にオレンジだったらとても見つけやすい、そういう理由もあります。

次に月の上などを歩く時に、なんで銀色の服を着るのかってことだけど、服の素材自体が銀色に輝くものであるという理由の他に、光を反射すると宇宙服の中の温度が上がらなくてすむという理由があります。

つまり、宇宙での服は色にいたるまで、その服を着るための理由があるんだよ。逆にいうと、スペースシャトルの中のようにある程度安全な所は、たとえ宇宙であってもTシャツや短パンでもいいんだね。


有人宇宙システム主任医長・村井 正 先生

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