その他
Q. 街の中で目の不自由な人を見かけるのですが、どうしてあげたら喜ばれますか? (小学3年 男の子)
A. お姉さん:お手伝いしたという気持ちなのかな?
子供:そうです。
三宮先生:まず一つして欲しいことは、「お手伝いしましょうか?」って声を掛けて欲しいんですね。で、声を掛けるタイミングなんですけど、「危ない」って思う場所に行く前に声を掛けて欲しいんです。例えば、階段があるあるなとか、電車に乗るな、と思った時に、階段のすぐそばに行って声を掛けるとその人はビックリしてしまって、(目が見えないと)
ものすごく集中している状態なのね。だから、突然声を掛けられると、ものすごいビックリするんです。皆さんが想像される以上にビックリするので私も何回か階段から落ちました。突然声を掛けられて。だから、もっと早めに「お手伝いしましょうか?」って声を掛けて、それから今度「腕をどうぞ」って言って、杖をもっていない方、もしくは、盲導犬だったら犬のハーネスを持っていない方の空いた手に自分の手を触らせてください。それで、つかまらせて下さい。そしたら、半歩ぐらい前をゆっくり歩いてあげる。そうすると、つかまっている人は、手の動きで「段があるな」とか「少し坂だな」っていうのを感じながら歩いていけることができるんですね。絶対に背中を突然だっこしようとしたりとか、肩を押したりということはしない。それが鉄則なの。
お姉さん:声をかける前に、例えば肩をトントンってしたりしない方がいんですか?まず、声を掛けた方がいいんですか?
三宮先生:時と場合によりますけど、普通にトントンと肩をたたきながら声を掛けるのが一番良いと思います。というのは、ただ声を掛けられているだけだったら、自分に話しかけられているのかどうか、よくわからない時があるんですね。だから近くに行って、ちょっと肩を触りながら「お手伝いしましょうか」って言ってあげるのがいいんですけれども、でも、だまって突然肩を叩かれたり、鞄を持ったり、洋服を引っ張ったり杖を持ったりということをすると、何か恐い思いをしてしまうので、優しく声を掛けて、自分がそうされたら恐いだろうなという方法じゃなくて、自分もして欲しいっていう方法で声を掛けるのが一番いいと思うんですよね。

エッセイスト 三宮麻由子 先生

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