その他
Q. 方程式の勉強とかって、大人になったら使わないのに、なんでするんですか? (中学2年 男の子)
A. 三宮先生:得意科目は何?
子供:社会ですかね。
三宮先生:嫌いな科目は?
子供:国語です。
三宮先生:英語なんかはどう?
子供:英語は結構好きです。
おねえさん:国語や英語、社会は大人になったら役に立つと思うのかしら?
子供:はい。英語なんかは特に。
三宮先生:英語は役に立つから好きなのかな?ただ好きだから好きなのかな?
子供:ただ好きだからです。
三宮先生:それはいいことだね。私は大嫌いだったのは数学だったの。なんで私、こんなことやっているんだろうって思いましたけど、私には1つ気持ちがあったんですね。それはね、大人になって使うかどうかじゃなくて、私のためになるかどうか、勉強って。つまり、大人になった時に数学の先生と話をすることになったとするじゃないですか。その時に、方程式の一つも知らなかったら、話しにならないかもしれないでしょ。でもたとえ解けなくても、この方程式ってこういう定理があるんだよねとか、こういう風にすると解けるんだよねとかっていうことが話せたら、その先生とはもうちゃんと話ができますでしょ。たぶん、勉強って自分を深めたり、育てたりするためのものなんであって、大人になってから役に立つかどうかっていうのは、基準じゃない気がする。
子供:わかりました。
おねえさん:本当にそうですね。お姉さんも同じように考えていたの。なーんでこんなのやらなくちゃいけないの、お買い物するんだったら足し算と引き算でいいんじゃないかしらって思ってたの。でもやっぱりそうじゃないんだね。いろんな楽しいことがつながってくるということなんですよ。

エッセイスト 三宮麻由子 先生

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