その他
Q. ズボンのチャックがなんで社会の窓っていうんですか? (小学4年 男の子)
A. おねえさん:もしかして言われちゃった?
こども:ううん。
おねえさん:言ったことはありますか?
こども:うん。
おねえさん:そうなんだ。永先生お願いします。
永:えー、はっきりいって、わかりません…というよりは、社会の窓だったら、開けとかなきゃいけないじゃですか。社会に向かって窓を開けておく、いろんな情報がそこから入ってくる、情報を発信する、っていう意味で社会の窓は大事ですから、それは開けとかなきゃいかないのね。でもそういう意味で使ってないでしょ。閉めときなさいっていう意味で使ってるでしょ。
こども:はい。
永先生:でも子供達だってオリンピックの結果だけじゃなくて、社会・世界のいろんな情報を知りたいじゃないですか?それなのに閉めといちゃダメだよね、でしょ。じゃあ、なんで、ズボンのチャックのことを社会の窓、チャックっていうのは最近で昔はボタンでしたからね、ボタンの時にはあんまりなかったんだけど、昔はチャックではさんでケガした子がいっぱいいたの。
こども:へー。
永先生:慣れて無くて。意味分かる?おちんちんはさむと痛いんだよ。
こども:うわっー!!
永先生:大人でも小沢昭一さん、はさんだりしてたからね。
おねえさん:気を付けなきゃいけませんね。
永先生:だから、なんで社会の窓を気を付けろっていうのかわかりません。どこからきたのでしょうね?
おねえさん:どっからきたんでしょうね?千石先生ご存知ですか?
千石先生:いや知りませんよ。まあ、社会とつながるものが中に入っているからね。
おねえさん:どうしてでしょうね?でも皆さんおっしゃいますよね。社会の窓が開いてるって。
永先生:場所が場所だけに説明がしにくいんだけど、例えば横綱がいるでしょ。朝青龍。横綱が化粧回しをしている前にヒラヒラ紙がついているでしょ。ね。あの神社にもありますね。あれは、神様と普通の人間との違いが「ここからですよ」って印なの。
こども:ほー。そうなんだ。
永先生:そうするとそういう風に考えると、あのヒラヒラしている先に神様がいるんですよ。だから、社会の窓っていうよりは神様の窓っていった方がいいと思うんだよね。
こども:すごいものなんだ。
おねえさん:すごいものなんですね。
永先生:で、理科の窓って言う子もいたよ。
おねえさん:理科の窓?社会じゃなくて?
永先生:その辺がよくわかんないんだけど、窓にポイントを合わせると閉めといた方がいい窓と、開けといた方がいい窓とありますが、窓は時々開けた方がいいでしょう。
おねえさん:そうですよね。窓は時々開ける物ですしね。
永先生:あそこ、チャックを開けて出す物を社会とは言わないものね。
おねえさん:はい。
永先生:女の子だってこの頃前にチャック付けているでしょ?
おねえさん:はい。
永先生:社会の窓っていう?
おねえさん:言いませんね〜。
永先生:なんだろうね。どこの大人達が使ったのか?
おねえさん:何でだと思う?
こども:んー。だれかが考えたのかな?
永先生:今ね、ちゃんと知らせてくださった。なぜ社会の窓って言うかちゃんと理由があるんだ〜。昭和23年古いですね、23年のNHKのラジオの番組で、「社会の窓」っていうのがありました、そういえば。
おねえさん:番組ですか?
永先生:はい。それは、常に社会の裏側を深くとらえた番組で、普段隠されている大事な物が見えてくる内容だったので、普段隠されている大事な物の前にあるのが社会の窓という…。ラジオの番組から来ているんだって。
こども:へー。
永先生:へーですよね。僕も勉強になりました。
おねえさん:あ、そうですか〜。
こども:そうなんですか。
おねえさん:大事な物が隠れてる、前にあるものってことなんですね。
永先生:社会の窓が大事な物を外に出して見せたんですよね。隠されている大事な物。別に隠している訳じゃないんだけどね。
おねえさん:隠しているんじゃないんですか?
永先生:隠れているだけで、隠しているんじゃないんじゃないですか?大事なものなんだもの。
おねえさん:そうですよね〜。どう?
こども:よくわかりました!!!
おねえさん:よかった!昭和23年の番組。
永先生:社会の窓っていうNHKのラジオ。
おねえさん:昭和23年のNHKのラジオだそうですよ。
永先生:あんまり言わない方がいいの。「社会の窓閉めろ閉めろ」って。閉める閉めるって気にしてるとおしっこ終わらないうちにしめた人がいるからね。さんたんたる有様になりますから。
こども:はいわかりました。
おねえさん:じゃあ、十分、ゆっくり待ってから閉めて下さいね。

放送タレント:永六輔先生/自然研究センター:千石正一 先生

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