その他
Q. 花火はどうしてすぐ消えていしまうのですか? (小1・女の子)
A. 天野先生:あたなは花火がすぐ消えちゃうとさびしい? それともすぐ消えちゃうからきれいって思う?
こども:まだまだずっとずっと残っていればいいのにって思います。
天野先生:そう、それが花火の「余韻(よいん)を味わう」ってことなの。
こども:余韻って何?
天野先生:余韻というのは「花火は消えちゃったけど頭の中ではまだ続いているよ」とか「花火は消えちゃったけど思い出せるよ」とか、花火は実際には消えてしまったのに今、あるような感覚を味わうことです。そしてこれが日本文化の日本人としての楽しみ方なのね。
花火はパッとさいてパッと消えて、「はかなさ」とか「さびしさ」という余韻を楽しむ。これが花火がすぐ消えてしまう大きな理由のひとつです。そして、もうひとつの理由は花火は火をあつかうから危ないんです。上で開いた花火をずっと消えないようにしておくと、火のかたまりが下まで落ちてきてしまいます。そうしたら火事になってしまうこともあるんです。だから、大きな花火は火が落ちないようにぱっとさいてぱっと消えるように作られているんだよ。このふたつが花火がすぐに消えてしまう理由なんです。

花火師 宗家「鍵屋」15代目:天野 安喜子 先生

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