その他
Q. こんど「歌舞伎(かぶき)」をみにいくのですが、今までみたことがなくてよく分からないので、楽しくみるポイントを教えて下さい。 (小5・女の子)
A. おくだ先生:今、好きなことはありますか? スポーツとか音楽とか何でも良いよ。
こども:ピアノが好きです。
おくだ先生:なるほど、じゃあ音楽だね。歌舞伎の中にもいろいろな音楽が出てくるのね。そして、それは日本の楽器を使います。たとえば三味線。三味線は、その音に合わせて声を出して歌ったり、語ったりするんだよね。そういった音は全てがふだんあなたが聞いているものとはちょっとちがう感じがすると思います。それは、もともと昔の日本人が「美しい」と考えた事なんだよね。だから、歌舞伎をはじめて楽しむポイントは耳をすますと良いかも知れないね。どんな感じに役者さんは声を出すのだろうとかね。ちょっと教えちゃうと、わりとゆっくりしたテンポで話をします。
そのほかで楽しむポイントは、あなたは女の子だよね。歌舞伎は女の子も全部男の役者さんが演じるんです。これを女形(おんながた)と言って、いろいろな歴史的ないわれがあってそう決まったんですけど、男の人が女の人にならなくてはならないから、いろいろ声の出し方や喋り方をくふうするんですね。こういったところはおもしろいですよ。
そして、ぼくからひとつお願いがあります。 ぜひ歌舞伎をみたら、その楽しさを周りの人に伝えて下さい。べつに「こういうところがわからなかった」ということでもいいです。むりに全部わかろうとせず、私はこういうところがおもしろかったということを話してあげて下さい。

歌舞伎解説者:おくだ健太郎 先生

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