昔いた寄生虫は、「回虫(かいちゅう)」とか「さなだ虫」とかいって大きなものでした。それらが、なぜいたかというと昔はうんちを「ひりょう」として畑で使っていたからなんです。それが、やさいなどの葉っぱについて、多くの人が寄生虫にかかっていたんだけど、今はうんちを肥料に使うことがなくなったので、そういう寄生虫はいません。
ただ、今も東京都民で10パーセントぐらいみんな寄生虫を持っているんです。10人に1人ぐらいは寄生虫を持っていることになります。でも、昔とちがって小さな虫なんです。いるかいないかわからないくらいなんですよ。
それらは、外国にいた虫が日本に入ってきたもので、すごく小さいです。だから、今は寄生虫がいなくなったというのは本当はちがくて、いるんだけども昔のような大きな寄生虫がいなくなったということなんです。
お医者様・東京医科歯科大:藤田紘一郎 先生
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