藤田:大腸菌(だいちょうきん)と言うのは、わるいイメージがあるけど、わたしたちのお腹の中には「ばいきん」がいないとダメなんです。「大腸菌が悪い」というのは、大腸菌が多すぎるとダメという事であって、まったくいないと困るんですよ。
わたしたちの体はえいようをとるだけじゃありません。免疫(めんえき)って言葉知ってる?
わたしたちの体の中にわるいばいきんが入ってきた時、それと戦う力のことを言うんだけど、食べ物を消化している間に、大腸菌とかビフィズス菌とか、いろいろなばいきんが免疫を作っているんです。食べ物を食べたら、えいようをとるだけでなく、悪いばいきんと戦うための免疫を作り、それからビタミンも作らなくてはいけません。その時、バイキンさんの力がないとダメなんです。たとえば、大腸菌を全部なくしてしまうととても弱い体になってしまいます。多すぎると悪いけどいなくてはいけないんですね。だから、元々からだの中にいたものが、うんちといっしょに出てきたんです。大腸菌などは、汚いというイメージありすぎて困るんだけれど、本当はいいことしている菌なんだよ。
村上:ちなみにお腹の中にバイキンて何匹ぐらいいると思いますか?
子供:何億とか?
村上:それよりも多くて百兆個いると言われています。種類だけでも何億といわれているんですよ。だからそういったものがいないと、さっき言ったように生きる力が足りなくなってしまうんですよ。
藤田:人間はえいようをとるだけでは、生きていけないし、体を動かすためには動きをよくするような油も必要なんですよ。そういうのをこのバイキンさんが作ってくれるんです。
日本医科歯科大学:藤田紘一郎先生/トイレコンサルタント:村上八千世 先生
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