その他
Q. 映画(えいが)「のど自慢」のロケがうちの近くでやってたんだけど、大変だったことは何ですか? (小4・男の子)
A.

じゃあ、ロケには来たのかな?

こども:いいえ。映画を見た時に、うちの近くのスーパーマーケットがうつってたんです。

たしかに「のど自慢」は「かんとく」が以前に作った映画です。この映画は群馬県桐生市(ぐんまけんきりゅうし)でほとんどとったんですよ。渡良瀬渓谷鉄道(わたらせけいこくてつどう)や市民会館(しみんかいかん)も大きなマユの形をしていてとてもおもしろいんですよ。とにかく古い町でした。だから僕らは普通の人たちが住んでいるような、なんでもない普通の街ということでそこをさつえい場所に選んだんですね。
その時のさつえいで、一番たいへんだったのは1月15日頃にふった雪やな。3年、4年前に大雪ふったでしょう。あの日の朝、「かんとく」達が目を覚ましてコーヒー飲んで「さぁ行こか」と思ってカーテン開けたら雪なのよ。「かんとく」達いっしょうけんめい部屋の中でしごとしてたからね。雪がふっていたのをぜんぜん知らなかったのね。
ものすごい雪だから、その日のさつえいは中止になってしまった。それでも後で商店街のレコード屋さんでとらなくてはいけないシーンがあったので、みんなで雪かきしたんだ。雪がない時に、映画をとらなくてはいけなかったからその日は雪かきだけ1日中やってたよ。
今度、「かんとく」が新しく作った映画『ゲロッパ!』という映画でもね、さつえいしてたら雪におそわれたの。それも成人式のころだったかな。名古屋の方での話ですけどみんなで大変だったのよ。雪がふっているところでさつえいしてしまうと、次の日晴れたシーンでシーンがつながらないでしょ。前のシーンで雪がうつっているのに、次のシーンで雪がないのはだめだからね。だから雪かきしたよ。でも逆に、雪を持ってこなくてはいけない時もあるんだ。わざとトラックで運んで持ってこなくてはいけないんだよね。映画をとるときお天気は大変なのよ。


映画監督:井筒 和幸 先生

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