きみは今チャレンジしたこととかあるの?
こども:ひとりで電車に乗れるようになりたいんです。
なるほどいいチェレンジだね。たぶん考えすぎているというのは結果のことなんだと思うんだよね。失敗したらどうしよととかね。
たとえば、ぼくはレースの仕事をしています。仕事の場合は、結果が大事です。でも、きみたちぐらいの年れいだと、結果は関係ありません。やったことすべてが経験(けいけん)になります。ゲームといっしょで経験値(けいけんち)というポイントが体の中でつみかさなっていって、それが次のエネルギーになるんです。これはたとえチャレンジに失敗してしても、エネルギーになるんです。だからとりあえず、結果じゃなくて「やってみること」が一番大切なんです。
その中で、チャレンジを楽しんでやれるようになるともっともっとパワーが出てきます。最初はだれでも自転車乗れないよね。鉄棒の逆上がりや、とび箱、泳ぐことだってはじめはぜんぶ練習しなくてはなりません。だけどそれは、めんどくさがってはいけません。何かをやるときにはかならず努力(どりょく)というものが大切になるから、それはしなくてはなりません。そうすれば、どんな形でもしだいになにかできるようになるんです。
とにかく、ぜんぶ失敗したって、それはぜんぶいい経験になるから失敗をおそれないでやってみてください。ぼくも初めて自転車で日本中をまわるというチャレンジをした時は、最初はこわかったです。でも実際行ってみると結構楽しいし、すてきな風景、はじめてみるものなど新しい感覚を自分の中に入れてくれました。チャレンジって素敵ですよ。ただ、電車に一人で乗るならばお父さんお母さんに行き先はちゃんと言って、はじめはおばあちゃんの家とかやってみるといいですよ。あそうそう、一人で電車に乗るならば、夜はダメですよ。これらのことをポイントにがんばってみてね。
レーシングドライバー:片山右京 先生
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