きれいな写真をとろうとする時、なぜ近づいてきちゃいけないと思うのかな? 近づいてもいいと思うよ。すごく近くでもだいじょうぶですよ。
ただ、たしかにカメラによっては80センチメートルいじょうはなれていないとしゃしんがとれないカメラもあります。きみは、どんなカメラでとっているのかな?
こども:デジカメです。
それならいい写真とれると思いますよ。マクロ設定(まくろせってい)と言って、ちかくでも写真がとれるボタンがあるので、そこをおしながらとってみてください。それにデジタルカメラならとった写真をすぐ「液晶(えきしょう)テレビ」で見ることができるよね。だからきれいな写真をとれたかすぐ見ることができますよね。
お姉さん:ちなみに、先生がすてきな写真をとろうとしたらどのようにするんですか?
あるカメラマンは、人の表情をとる時に、わざと人をおこらせてシャッターを切る人がいます。その人は、そういう表情がいちばんすてきだと思ってらっしゃるんです。だから、写真にうつる人をおこらせるためにいろいろなことを言って写真をとっていました。エアデルテリアのそのワンちゃんもきっとおこらせたらこわい顔がとれるんじゃないかな? きれいな写真はとれないかもしれないけど、きっとおもしろい写真がとれると思います。写真というのはけっして、「うつされるもの」のすがたぜんぶがうつっていなくてもおもしろい写真がとれるんです。「きれいな写真」といっても、みんなきれいだと思うものがちがうと思うので、きみらしい写真をきたいしたいと思います。
写真家:岩合 光昭 先生
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