その他
Q. お化けって何でできているのですか? (小3・女の子)
A.

平井:お化けっていろいろありますよね。ゆうれいとかカッパとかドラキュラとか、いろいろな姿で出てくるじゃないですか? でも、つかまえた人もいないし、私も会ったことがないからじっさいのところはわかりません。ただ、カッパなどは生きもので動物の変化したものだから、動物にちかいものかもしれません。それに、ゆうれいなら空にういているよね。そういうものは体にふれられず、手もとおってしまったりするから「えいぞう」みたいなものと考えてもいいと思います。つまり、お化けによってちがうと思うよ。

荒俣:そうですね。いちばん問題なのは、お化けの体がこの世にないものだったりもする場合、考えるのがむずかしくなってしまうことです。もしかしたら、お化けの世界の材料で作ってあるのかもしれませんね。ただ、このことはみんなとおなじように大人もなやんでいて、けんきゅうしている人がおおぜいいるのです。たとえば、もし「たましい」がこの世のものであるならば、すこしでも重さがあるだろうと重さをはかろうとした人がおおぜいいました。どうやってはかったかというと死ぬちょくぜんの人を体重計にのせておいて、その人がなくなったときに、体重をはかるのです。そうしたら、体重が2グラムか3グラムかわったということです。いっぽう、日本のかいぼう学の学者さんは、「たましい」はこの世のものでできているのではなく、重さはマイナスなのではないかと調べていました。というのも、なくなった人をはこぶのは、生きている人を運ぶのよりすごく重いそうなんです。だから、「たましい」がぬけちゃうと重くなるのではとおもったそうです。そういう話もあってみんないろいろけんきゅうしているのです。もしお化けをかたちづくるものに重さがあるとするとこの世のものとかなり接近した材料でできていることになります。お化けの問題はほんとむずかしいですね。


全生庵 住職:平井正修先生  作家:荒俣 宏 先生

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