あのね、おふろに入るとき、キミもはだかになるでしょ。そうすると、とってもすがすがしくて自由になった気がしない？おふろに入るときもそうだけど、キミが生まれるとき、そしてそのまえ、お母さんのおなかの中にいるときもキミははだかだったんです。

それにね、お洋服（ようふく）というのは、たとえば日本や中国など、それぞれの国にいろいろなお洋服があるでしょう。そういうお洋服をきていると、その国だけの天使でしかなくなっちゃいますよね。でも、すっぽんぽんのはだかだと、みんないっしょだから世界きょうつうの天使になるでしょ。もうすこし大きくなればもっとわかるけど、おしゃかさまもキリストさまもはだかに近いかっこうをしているんです。

つまり、はだかになるということは、洋服をきてカッコをつけたりしているより、本当の人間、本当に生まれたまんまに近いということなんですね。「はだかになって本当の人間にもどりましょう」ということを、天使は自分がはだかになって教えてくれているんです。だからキミもはだかになったときは天使なんですよ。でも、まださむい日もありますから、くれぐれもカゼはひかないでね。

放送タレント・永　六輔　先生