その他
Q. なぜトランプの数は、13までなんですか? (小6・おんな)
A.

トランプは数字が1から10までで、11、12、13というのは王子様と女王様と王様ですよね。ほかの呼び方だと、ジャック・クイーン・キングといいます。みんなが知っているのはこういうトランプだけど、なんと世界でいちばん古くに残っている11世紀のトランプは22枚なんです。

カードの枚数は世界で違うんですね。ほかの国ではスペインで48枚、イタリアで40枚、ほかに36枚のところや24枚のところもあります。それぞれの国で遊びにつかったり占いをしたりしたのが今のカードのもとなんだけど、こうしてみると枚数が13枚って決まってないんだよね。びっくりしました。

それからもうひとつ、ぼくたちは「トランプ」というでしょ。でも「トランプ」っていうのは日本語なの。ほかの国では、「カード」といいます。手品に使う時も「カードマジック」っていうでしょ。

そのカードのなかの切り札に使う一番大事にするカード、その一枚のことを「トランプ」って言うの。だからその一枚のカードの名前が、いつのまにかカード全体のことをあらわすようになっていったんですね。

トランプには、スペードとハートとクラブとダイヤがあるでしょ。スペードは「騎士(きし)の剣(けん)」をあらわしていて、ハートはキリスト教の儀式(ぎしき)に使われる「杯(さかずき)」の形をあらわしています。クラブは農民が働くときに使う棒、「棍棒(こんぼう)」。そしてダイヤは「お金」をあらわしているんです。

11、12,13の絵で言うと、ジャックは兵隊さん、そして王様、女王様がいて、それとは別に「ジョーカー」、つまり魔法使いがいる。これは中世の世の中を示しているんですね。そういうわけで、カードの枚数は13枚にかぎらないんだということを覚えておいてください。


放送タレント・永 六輔 先生

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