その他
Q. 賞状のまわりに鳥の絵が描いてあるけど、あれはなんの鳥ですか? (小2・おとこ)
A.

そういえば鳥がついていますね。じゃあまず、鳥と私たちのことを考えてみようか。昔はね、朝になるとニワトリが鳴くでしょう。そうすると「あ、朝だな」って思うでしょ。こんどはウグイスが鳴くでしょう。すると、「あ〜春がきたなぁ」と思うでしょ。

それからカラスが鳴くと、「なんかいやなことが起こらなければいいな」と思うでしょ。そういうように、昔から鳥と人との想いが重なっている部分があるんです。鳥は私たちの生活と深ーく関わっているということね。

で、賞状についているあの鳥は「鳳凰(ほうおう)」といいます。これは想像上の鳥なの。鳳凰が鳴く時というのは、「立派な王様や立派な政治家が現れるぞー」といって鳴くんです。世の中がひどくなっている時に、いま立派な政治家が現れるぞって鳴くんですね。

そして「鳳凰が飛ぶと世の中が良くなる」と思われているの。じゃあなんで賞状についているかというと、たとえばキミが表彰される時、キミの名前がそこに書いてあるよね。それは「この人は世の中を変えるかもしれない立派な人だぞー」、というふうにほめているしるしなんです。

ほめたたえるしるしとして、賞状に鳳凰が描いてあるってわけ。でも、ほんとに鳳凰が鳴いて、この国の悪いところが変わってくれるといいですね。

そういえば鳳凰は、お祭りのおみこしの上にもついてるじゃない?あれは「神様が来たぞー」という意味なんだよ。それを朝鮮半島の言葉で「わっしょい」というんです。おぼえておいてね。


放送タレント・永 六輔 先生

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