その他
Q. 約束するとき、なんで「ゆびきりげんまん」っていうの? (小4・おんな)
A.

まず、「ゆびきりげんまん」の「ゆびきり」のことから話しますね。むかーし、大人の世界ではお約束をするとき、「血判(けっぱん)を押す」ということをしました。

これは、今で言う「ハンコ」のかわりに、自分の指の先をちょっと切ってね、すると血が出るでしょ?その血が出た指で、文書に判を押して、「かならず約束を守りますよ」という証明にしていたんです。今でも「拇印(ぼいん)」って言って、指にインクをつけて指紋を押すときがありますね。あれはもともと、血判を押すということからきているんです。

だから、昔は「大事な約束だからかならず守りますよ」というときに指をピッと切ったから、約束するときは「ゆびきり」というわけ。じゃあ今度は「げんまん」のほうだけど、げんまんは、漢字で書くと「拳万」って書きます。これは「拳(こぶし)」という字と「万(まん)」という字がくっついているのね。これは、約束をやぶったら、「こぶし」つまり、げんこつで1万回ぶつ、という意味ですね。

指を切ったり、げんこつでぶったり、ひどいことばっかりだけど、それぐらい、約束はちゃんと守りましょう、という意味だったんだね。でもキミたちはそんなことしちゃダメだよ。もちろん約束を守ることは大事だけどね。


タレント・永 六輔 先生

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