その他
Q. コンビニエンスストアで、昨日まであった雑誌が翌日全部無くなってたんですが、どこに行ってしまったんでしょうか。 (中2・おんな)
A.

それはつまり、次の号の週刊誌がやってくる頃になると、前の号の週刊誌が消えていると言うことですよね。

こども:はい。

日本では、本に「再販(さいはん)制度」というものがあって、今この制度を崩そうとか崩さないとか色々な論議があるんだけれども、とにかくこの制度では安売りが出来ないんです。普通の商品、例えば果物や野菜だったら、売れ残ったり古くなったりすると安くして売っちゃうとか、お店の人が食べちゃうとか、どうしてもダメだったら捨てちゃうとか、そういう風にしますよね。
ところが本の世界では、本屋さんで「この本売れないなぁ」って売れ残ってしまったら、本を出した出版社に返すという方法があるんです。つまり、ある会社から本が出て、それが本屋さんに並びますよね。
でもあんまり売れないと、本屋さんは本を出版した会社に返しちゃうんです。返された本は本を出版した会社が、しばらくは持っているんですが、それでもあんまり注文が無かったらその本は処分されて無くなっちゃうんですね。

こども:捨てちゃうんですか?

そうです。ですから、本というのはとても不思議な売り方をしていて、出したところに戻すと言うのが普通だったんですね。雑誌に関しては、私は詳しくないんですが、かつては雑誌も戻していたそうです。
週刊誌の場合は戻したあと倉庫に保管していても、また売れると言うことはないですから、すぐに処分する事になると思います。出版社に返すのか、そういう処分をするところに直接運ぶのかは分からないですが、どちらにしても処分されますね。
処分されるところに回った後は、きちんと再生紙なんかで再利用されているはずですけれどもね。

エッセイスト・神津 十月 先生

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