その他
Q. どうして、小さいときはでっかくなりたいなぁと思うのに、でっかくなると、おばあさんになりたくないなぁと思うんですか? (小1・おんな)
A.

中島先生:大きくなりたいの?

こども:うん。だって大人の方がいつもいばってられるし…。

そっかそっか…なるほどねー(笑)。あのね、人間ていうのはね、わがままにできてるんだよね。 ほら、ヒロミちゃんたちは知らないことがまだまだたくさんあるでしょう?
だから、いいなぁと思うことがいっぱいふくらんでいるんだよね。大人の方がなんかいばってるしさ、すぐ「勉強しなさーい!」って怒っちゃうし、いいなぁと思っちゃうんだよね。
でもね、その大人もね、昔、こどもだったときにはやっぱり同じことを思ってたの。でもお勉強したりとか、色々なものを見たり聞いたりしてそれからだんだんだんだん年を重ねていって、大きくなるの。でも大人になったら今度は「もう年とりたくないよー。おばあさんやおじいさんになりたくないよー。 」っていう大人のわがままが出てきちゃうんだ。
せっかく大人になったのに、逆にヒロミちゃんたちを見て、「なんてみんな素直で明るくて楽しそうにしてるんだろう。あー、私もおばあさんになるよりみんなのように楽しそーに笑っていたいなぁ。」ってわがままになっちゃうの…ね。
自分にないものが欲しくなっちゃうんだよねー。でもね、これから年をとればとるほど、勉強していくことがいっぱいあるんだから、それを未来へのおみやげにしてね、自分なりのおみやげをたくさん作ってほしいな。
そのためにはね、毎日毎日を大切に過ごすことがいちばん大事なことなの。そんなに急いで大きくならないで…ね。先生もね、小さいときは「早く大人になって、お歌が上手になりたいなぁ」って思ったの。
だけどね、毎日コツコツと勉強しておみやげをたくさんたくさんつくってきたほうが、大人になってから「よかった」って思えることが多いと思うの。だから、急がないで、色々なものを見たり聞いたりして、大人になった時のためのおみやげをたくさんつくってきて!「今」を楽しんでね。

オペラ歌手・中島 啓江 先生

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