その他
Q. 「化石」と、「化石に似てるけどそうじゃないもの」というのはどうやって見分けるんですか? (小6・おとこ)
A.

う〜ん、それはね、なかなかむずかしいところなんだけど・・・まず、普通に目で見て分かるということでいうと、化石は名前の通り、石になっちゃうっていうぐらいだから、石みたいに見えるんですけどね。
実は私達は、動物の体の骨がどんなふうな形をしているかということ・・・それも人間みたいな動物の場合もあるし、貝殻だとか、もっと小さな動物の場合とか、化石になるものはいろいろあるけど、それらがそもそもどんな形をしているのか、ということを、一生懸命勉強して、よくわかっているんです。
ですから、小さなかけらが出てきた時に、これはただの石じゃなくて、こういう形からすると、人間のあごの骨の、ここの場所の形とそっくりだから、人間の化石に違いない、なんてことがわかったりもします。
それからもう一つ、生物の体というのはいろいろな細かい構造がちゃんとあって生活しているんだよね。たとえば、顕微鏡で見ると、「細胞」なんてのがあったりするんだけど、そういうのは骨を見るとわかるんです。
骨全部が細胞で出来ているわけじゃないけど、骨の中には小さな細胞が少しずつ含まれています。 ですから、そういうのを顕微鏡で見ると、化石でもちゃんと細胞のあとが残っているとか、そういう検査ができるんだよね。ですからそういう事で判断します。

森末:一般的にパッと見ただけで、これはどっちなんだろうな?っていう場合の、簡単な見分け方みたいなのはないんですか?

それはむずかしいですねぇ。たとえば、三葉虫の化石なんてのは、もともと殻の部分があって、その上が粘土みたいな物で包まれているので、パカッととれちゃったりしますからね。そうすると表面はわりとツルツルだったりするんです。
そうなると、石とは間違えないにしても、にせものと間違えちゃったりとかね。そういうこともあるんです。もしみんなが「化石かな?」なんて物を発見したら、ぜひ上野の科学博物館まで持ってきて下さい。(笑)
そしたらちゃんと調べられますよ。

国立科学博物館・馬場 悠男 先生

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