その他
Q. 土井さんみたいに宇宙飛行士になりたいんですけども、どういうお勉強をすればよいですか? (5さい・おとこ)
A. 実はね、土井さんはね、若い時に私と6年くらい一緒にいたことがあるんですよ。で、土井さんは、実際にはあまり勉強の好きな子ではなかったんですね。だから、例えば「算数や理科を一生懸命勉強しなければならない」ということは、宇宙飛行士になるためには、あまり関係はありません。
毛利さんとか向井さんとか、いろんな宇宙飛行士がいますけど、勉強の大好きな人はいないですね。どちらかって言うと、身体を動かすことが好きな人のほうが多いです。で、宇宙飛行士になるのに何が大事ですかって言うと、人によって言うことが違いますけども、共通点は、みんなと仲良くなれると言うことです。
スペースシャトルの中でケンカして「出ていけ!」って言われても行くところないもんね(笑)。人とすごく仲良くやっていけることが大事だし、人をいじめるような人は絶対に宇宙飛行士にはなれません。
自分のことをはっきり主張する必要はありますけども、我を張りすぎて、人を押しのけようという感じだと、宇宙飛行士には向いていません。だから、人と明るく付き合える人がいいですね。
それから、私が感じる宇宙飛行士の共通点は、物事に非常に感動する心を持っている人が多いですね。子供の時はよく物に感動するんだけども、大人になると、なかなか感動しなくなる人が多いから、「夢」とか「感動」という心を大人になっても忘れないでほしいですね。
ただし、君が大人になる頃には、おそらく宇宙飛行士にならなくても、宇宙に行けるようになると思うよ。それから、一般に宇宙飛行士は完璧なからだでないとダメと思われているけど、実際は近視の人も行っていますし、虫歯の人も治せば行けるんです。
向井さんは、コンタクトレンズをして行ったんだよ。

宇宙科学研究所教授・的川 泰宣 先生

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