その他
Q. 埴輪(はにわ)は、どうしていろんな顔があるんですか? (6歳・おとこ)
A.

埴輪はなにで見たの?

こども:本で見た

たしかにいろんな顔があるよねぇ。埴輪っていうのは、なんで作ったのかわかるかなあ?

こども:泥?

うん、もちろん泥を焼いて作るんだけどね、なんのために作ったんだろう?

こども:わからない…

あれはね、お人形さんみたいにかわいいから作ったわけじゃないんだよ。ずっと昔はね、えらい人が死んじゃうと、その家来(けらい)の人や家族の人が、いっしょにお墓に埋められちゃうってことがあったの。こわい話だよね。キミも、もし家族の誰かが死んじゃったらいっしょに埋められちゃう、なんてことになったらイヤだよねぇ。

こども:うん

そこで考えられたのが埴輪なんだ。生きてる人がお墓に埋められちゃうのはかわいそうだから、ということで、代わりにその人のお人形さんみたいなものを土で作って、それを代わりに埋めるようにしたりね、あるいは、そのえらい人のお墓を守るために兵隊さんみたいなお人形を作って、それをお墓のまわりに並べたりとかね。
埴輪っていうのはそういうことから始まったんだよ。そうすると、それぞれの人に似せて、いろいろな顔や形を作ったりするでしょう。だから埴輪っていうのは、いろんな顔のものや形のがあるんだよ。もちろん今では作られてないけど、古墳時代、4世紀から5世紀の頃までは作られていたんだ。わかったかな?

国立科学博物館・馬場 悠男 先生

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