その他
Q. 作文を書くとき、思ったことをそのまま書くのがむずかしいのですが、どうすれば上手に書けますか? (小6・おとこ)
A.

キミは作文を書くのが好きですか?

こども:はい

じゃあ、大丈夫だ。それだったらちゃんと思ったことを書くことができると思います。思ったことを作文に書いたり、誰かに伝えたりするのって、けっこうむずかしいんですよ。
それはどうしてかと言うと、「思ったこと」をね、本当は思っていなかったりするからなの。思ったことが何だかはっきりわかれば、相手に伝えられるんだけど、ただ何となく思っただけだったり、軽く思っただけでは、文章にしたり、言葉にしたりできないものなのよ。
キミがこんど作文を書くときにね、「さあ、思ったことを書こう!」なんて、作文用紙を前に身構えてえんぴつをにぎると、思ったことが出なくなっちゃうんだ。
じゃあどうすればいいかと言うと、作文用紙じゃない紙を前にして、例えば何かについて書くときに、その時の様子とか、お天気とか、このときお母さんが何してたとか、全然関係ないことでもいいから、まわりのこととか、気づいたこととかを全部書いていくのね。そうすると、そのとき自分が何を思ったのか、本当は何を言いたいのかがはっきりしてくるんです。
だから、思ったことをなかなか文章にできない時には、まずは走り書きでいいから書き出してみるのね。そうすると、自分でも忘れていたことを思い出したり、書きたかったことが出てきたりするの。そうしているうちに、「じゃあ、このことを書こう!」とか、伝えたかったことがきっと見えてくると思います。
だから、作文を書くときはまず、ザルの上にぜーんぶはき出しちゃうのね。そして、ザルの上に残ったものが、本当に言いたかったことなんです。こんどはそうやって作文を書いてみて下さい。

エッセイスト・神津 カンナ 先生

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