その他
Q. 食べ物をはしとはしで人に渡してはいけないとお父さんに言われているんですが、どうしてですか? (小1・おんな)
A. あなたが言っているのは、おはしでつまんでいるものをそのまま、おはし同士で渡してはいけないということね。それはどうしてかっていうと、人間はいつか亡くなりますね。
亡くなると、お葬式をして火葬場で骨になります。それから骨壷(こつつぼ)にみんなで骨を納めるんですけど、その時にそのやり方・・・つまり、おはしで骨をつまんで、その骨を下に置かずに、次の人が持っているおはしでそのままつまんで・・・ということをするんですね。
それは、亡くなった方をひとりでも多くの人で、きちんとお見送りしましょう、という気持ちの表れなんですね。
例えば、骨を1人で1つずつ入れていって、もし骨壷がいっぱいになっちゃったら、そこまで順番がまわってこなくて入れられなくなっちゃった人は困るでしょう?
だから、そうならないように何人かが組んで、おはしからおはしで骨を手渡しながら骨壷に納めましょう、それでみんなでお見送りしましょう、っていう考え方があるんですね。だから普段の食卓の上で同じ事をしたら、やっぱり縁起が悪かったりするでしょう?
だからお父さんは「良くないよ」っておっしゃったんだと思いますよ。

放送タレント・永 六輔 先生

[戻る]