その他
Q. ゴルフや野球の選手には賞金がありますが、将棋にもそういう賞金ってあるんでしょうか? (中3・おとこ)
A. 野球は賞金というより、年俸(ねんぼう)っていって、1年間の働きで来年のお給料を決める「契約更改(けいやくこうかい)」っていうのをして、毎年決めるんです。今ちょうど終わった頃ですね。ゴルフの場合は賞金ですよね。
将棋も、厳密に言えば賞金なんですけれども、賞金だけではないので提示しにくいも部分もたくさんあるんですよ。ちょっと説明すると、賞金部分と対局料部分に分かれてます。それから全体に分配している給料部分もあります。
賞金は、公表しているタイトルで「竜王戦(りゅうおうせん)」という大会があって、これは3200万円という賞金です。
以前、羽生善治(はぶよしはる)さんが色々なタイトルマッチに勝って、7冠をとってた時がありましたが、将棋連盟が対局料賞金部門で発表した数字で2億円を越えたみたいですよね。そのほかの収入は知りませんけれども。ですから、タイトルを7つ取ると相当幸せですよね。
ちなみにタイトルをとるということは、将棋の棋士は今およそ150人の中で最後に残った1人ですよね。じゃあとれなかった人は何も無いのかというとそうでは無いんですよ。
対局を指すと対局料というのも入りますし)わずかながら分配される給料も入りますので、何とか生活出来ます。
ちなみに私は1回だけ「棋聖(きせい)」というタイトルを取りましたけど、もう10年前ですから今今とはずいぶんちがってきてますけれども、私の時で1千万円台ぐらいはあるはずです。
あんまり詳しく言うと税務署さんがやってきますので・・・(笑)。まあ、何かタイトルを取っていると幸せですね。

将棋棋士九段・田中 寅彦 先生

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