のりもの
Q. 渋滞が発生しているのにどうして急に止まったり、進んだりするのですか? (小6、女の子)
A. おねえさん:あなたも渋滞にハマッたことがありますか?
女の子:今ハマッています。
西成、ヒサ先生:(笑)
おねえさん:今、車の中にいるのですか?
女の子:はい。
おねえさん:どの辺で渋滞していますか?
女の子:相模湖です。
おねえさん:中央道ですか?
女の子:はい。
おねえさん:どこに行くのですか?
女の子:山中湖です。
おねえさん:そうですか。楽しみはもう少し先ですね。
西成先生:今渋滞にハマッているのですよね?
女の子:さっきまでずっと止まっていたのですが少し進みました。
西成先生:進みましたか。中央道のその場所は渋滞で凄く有名で、先生も研究のためによくそこを走っています(笑)。渋滞は車が多いと起きてしまうのですが、先頭というのはないのです。入れ替わりがあって、ある車が停まってしまうと後ろの車が停まってしまいます。そして、前の車が動き始めると後ろの車が動き始めます。繰り返し停まったり、進んだりするのが渋滞の特徴です。
女の子:へ〜。
おねえさん:ずっとギューギューだったら、ずっとギューギューのまま行きそうなのに、急に少し動いたり進んだりするのですね?
西成先生:そうです。
ヒサ先生:あと、右側だけ動いたり左側だけ動いたりしますよね?
西成先生:はい。動きは左側の走行車線の方が実は動きがスムーズなのです。
おねえさん:一番右側じゃないのですか?
西成先生:右側の方が速いと思うかもしれませんが、左側の方がスムーズです。
ヒサ先生:右側は追い越し車線ですよね?
西成先生:はい。皆追い越し車線の方が速いと思ってしまうので、渋滞というのは実は追い越し車線から始まります。
おねえさん:あなたの乗っている車は、どの車線を走っていますか?
女の子:左です。
おねえさん:じゃあ正解ですね?
西成先生:正解です。あなたのいる所は有名な自然渋滞のポイントなのです。
女の子:へ〜。
長崎先生:坂道なども関係しますよね?
西成先生:そこは坂道が実は多いです。坂道が多いと車が遅くなってしまい、後ろの車が停まって、下り坂になるとまた流れ始めるという場所なのです。
おねえさん:急に進んだりするというのは、そういうことなのですか?
西成先生:急に坂道を下って流れがよくなったりする、そういう起伏が激しい所なのです。
おねえさん:普通に走っている時に「上っているな!」とか、「下っているな!」とか分からなくても実は少しずつ上ったり下りたりしているわけですか?
西成先生:そうです。人間は分かっていなくても車は分かっていますから、遅くなってしまいます。そうすると後ろの車が詰まってきてしまいます。
おねえさん:渋滞はあと何キロと書いてありますか?
女の子:今はないです。
西成先生:そこはだいたい5キロ〜10キロくらいです。
おねえさん:それですと、渋滞はあとどのくらい続きますかね?
西成先生:10分以内で解消されると思います。
おねえさん:そうですか。
西成先生:はい、下りだと今そんなに混んでいないと思います。私はだいたいのデータを持っていますから。
おねえさん:渋滞が解消するまでの時間はどうやって出したのですか?
西成先生:色々な昔のデータを持っていますので「ある時間はこうなる」というのはだいたい知っています。あとコンピューターで計算しています。
おねえさん:今どのような状態ですか?
女の子:今はもう進んでいます。
おねえさん:じゃあ抜けたのですね?
西成先生:そうですね。
おねえさん:じゃあこれから気をつけて行ってきて下さいね。
西成先生:安全運転で気をつけて下さいね。
おねえさん:運転しているのはお父さんですか?
女の子:はい。そうです。
おねえさん:じゃあお父さんに「イライラしないように!」と伝えてあげて下さい。

元オリンピック水泳日本代表の長崎宏子 先生/ イラストレーターで恐竜博士のヒサクニヒコ 先生/ 東京大学 工学系研究科准教授の西成活裕 先生

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