のりもの
Q. このあいだハイブリッド・カーという車が出たけれど、どういう仕組みで動くんですか? (小4・おとこ)
A.

あのね、「ハイブリッド」というのはどういう意味だか知ってる?

こども:知らない。

うん、実は大人も知らない人が多いんだ。これはね「違う性質のものをいくつか、それは2つでも3つでもいいんだけど、混ぜたもの」ってことなの。
例えば、金属だと、片方が鉄でもう片方がアルミニウムっていうのもハイブリッドなんだよ。だから自動車でも、ボディーが鉄とアルミニウムで出来ていたり、プラスチックとアルミニウムで出来ていたりすると「ハイブリッドボディー」っていうの。
燃料でいえば、ガソリンと天然ガスの燃料タンクを両方もっていて、都合のいい方を使いながら走るのは「ハイブリッド燃料カー」っていうのね。で、今キミがどういう風になってるのかなあと思っている車は、燃料のハイブリッドでね、燃料にはガソリンを使って、動力には電気を使うというものなの。
つまり走るために2つのものを使うから「ハイブリッド・カー」なのさ。で、今「ハイブリッド・カー」は世界で1種類しかないんだけど、その車を説明すると、電気で車を走らせようとすると、充電しなきゃいけないでしょう?充電って不便じゃない?
例えば10階に住んでいる人が1階に置いてある車に充電するとなったら長ーいコードが必要になっちゃうよね。だから、そんなことにならないように、充電器をガソリンエンジンで動かして、発電をして、その電気をバッテリーにためるようになってるんだ。
だけどね、たまに長ーい坂道を上がったりなんかして電気だけじゃ大変そうっていうときは、ガソリンエンジンもちゃんと手伝うの。手伝いながら発電もするんだよ。そして、ブレーキをかけるときなど、電気を使わずにモーターがまわったときには、ガソリンエンジンは発電器になって電気をおこしてバッテリーにためておくんだよ。
こういうわけで、ハイブリッド・カーなんです。口で言うと少しむずかしいけど、アイディアとしては昔からあったことなんだよ。

自動車評論家・三本 和彦 先生

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