のりもの
Q. ロケットはどうして少しずつ切り離されていくのですか? (小6・おんな)
A.

ロケットが切り離されるということをどんな所で知ったのかな?

こども:テレビ。

確かにキミが言ったように、ロケットは少しずつ切り離して飛んでいきます。例えば、人類が初めて月に行った時のアポロ、これは「サターン5型」というロケットですが、3段式になってましたよね。
それから日本のH2ロケット、これは2段式ですけど、2段目が切り離された後、積んでいた衛星がもう1回ロケットを吹くという意味では、やっぱり3段階ですね。それがどうしてかって事なんですが、ロケットってものすごく大きいでしょう?でも、これはほとんどが燃料なんですよ。
実は、地上に近いところの方がたくさんのエネルギーが必要なんで、ものすごい量の燃料を使いながら上がっていくんです。そうやってだんだん上がって行くと、燃料はどんどん減っていきますよね。
そうすると、その燃料を入れていた機体を、空になっているのに持っているのは無駄になってしまいますよね。だからうんと力のいる所はうんとたくさんの燃料を使って大きなロケットを使う、だけど、使い終わったら切り離してしまって、今度、身軽になった新しいロケットが噴射(ふんしゃ)して進んでいく。
これを繰り返すというのがロケットなんです。使う燃料の量は、1秒間に車50台分ぐらいです。あと、飛ぶ高さも関係があって、地上1メートルと地上1000メートルでは、使う燃料の量が違うんですが、これは引力の関係の他に、空気の抵抗もあります。
ただ、一番重要なのは、燃料を使うからその分軽くなる、軽くなるからその分少しの燃料で済む。それを繰り返してるということですね。

宇宙開発事業団医師・村井 正 先生

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