のりもの
Q. スペースシャトルはジェット旅客機の5倍のエンジンの力持っていると言うのは聞いたことがあるんですが、燃料はどのくらい使うものなのですか。 (小3・おとこ)
A. まず、スペースシャトルのエンジンですけれども、ロケットエンジンなんで、飛行機のエンジンとは違うのね。飛行機の場合は外の空気を取り入れて、ジェット燃料とを混ぜ合わせて燃やして、それを噴射して飛ぶのね。
ところがロケットの場合は、地上から飛び立つ時にはまだ空気の中にいるけれども、一旦宇宙の中に行くと空気が無くなってしまうよね。ロケットって言うのは空気が無くなった所も飛ばないといけないから、空気の代わりに酸素を持って行かないといけないわけ。
空気が無いと燃料は燃えないのね。スペースシャトルは大きなタンクを持ってるでしょう。タンクの上に乗っかった形で飛んでいくよね。あのタンク全体に、燃やすための酸素と、燃料を入れてるのね。 メインエンジンの燃料は実は水素なの。
酸素と水素の両方を持って行ってるのね。スペースシャトルの本体、オービターって言うんだけれど、それよりも燃料タンクの方が大きいでしょう。あのタンクにどれ位入っているかって言うと、空気の代わりに持っていく酸素、これを液体にして持って行くんだけれども、あのタンクには54万リットル入ります。
そして、実際に燃料として燃やす水素、これも液体にして持っていきます。その水素は145万リットル、あのタンクに入ります。信じられないよね。僕が乗っている車で燃料タンクは70リットル位なんですよ。それを考えるとすごいよね。
しかもロケットの場合は、燃料となる液体水素の他に燃やす為の空気の代わりの酸素も持って行かないといけない。だから、あんな大きなタンクと一緒に飛んで行くんだね。

科学ジャーナリスト・中村 浩美 先生

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