のりもの
Q. 何でバスのバッテリーは24ボルトで何で乗用車は12ボルトなんですか? (小5・おんな)
A. バスはとっても大きいでしょう?だから電気をたくさん使ってるんだよね。だって、「おりまーす!」って言うとき「ピンポン」って鳴らすし、ヘッドライトも大きくて明るくないといけないしね、つまり、いろんなことを電気でやらなきゃいけないんだよ。
ただ、エンジンには実は電気を使ってなくて、エンジンをまわすとき「スターター・モーター」っていうのを回すんだけど、そのときだけ使ってるんだ。バスのエンジンは、とっても大きくて重たいから、力の弱いモーターでは回せないのね。
だから力の強いモーターが必要なんだけど、その力の強いモーターを回すには、高い電圧が必要で、24ボルトになったんです。あと、バスは大きい分、大きなバッテリーを積めるでしょう?普通の乗用車で大きいのもあるけど、そんなに大きなバッテリーは積めないし、バスほど電気は使わないよね。
それに、バスは電気のコードも長ーく使うんだよ。だけど、電気ってコードを伝ってる間に、どんどん力が弱くなっちゃうんですよ。これを「ケーブルロス」っていうんですけど、これを補うためにも高い電圧が必要なの。
乗用車の小さいのやオートバイみたいなのは、ケーブルロスが少ないので6ボルトぐらいの弱い電圧でも大丈夫なんです。昔は、バッテリーがあんまり進化してなかったので、車はほとんど6ボルトでした。 30年くらい前までは6ボルトのバスだってありましたよ。
ただ、それだとやっぱりバッテリーの電気をためておく力やはきだす力が低かったんですね。今は技術も進歩して、バッテリーだけじゃなくて発電器の能力も上がったので、高い電圧のバッテリーを使うようになったというわけなんですよ。

自動車評論家・三本 和彦 先生

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