いきもの
Q. 家族でかわいがっていたネコが家からいなくなってしまうのですが、どうすれば良いですか? (小5、女の子)
A. 女の子:一度、飼っていたネコがいなくなって、その半年後ぐらいにまたネコをもらってきたのですが、またいなくなって…。それでずっと戻ってこないので…。
遠藤先生:そうだね。一緒にいたネコがいなくなってしまってさびしかったんだよね。でも、あなたのせいではないからね。実はネコは基本的に自分勝手に生きている動物なの。確かに子猫のときから育てて十年以上飼うこともできるんですが、やっぱり、ネコも色んな人間に差があるのと同じで、ネコによって色々な性格の違いがあるんですよ。それで、必ずしも人と一緒に暮らそうとしないネコはたくさんいるの。あなたの場合は2回いなくなってしまったかもしれないけど、小さいときから飼い始めたのかな?
女の子:いいえ。
遠藤先生:割と大きくなってきたネコをもらってきたのかな。
女の子:そんなに大きくはなかったけど…。
遠藤先生:子供ぐらいから飼い始めて、ネコが大きくなると、ネコは一人で生きていこうという気持ちがだんだん育ってきてしまうことがあるんですね。そうなると、エサをあげても、戻ってこなくなって、どこかで自分で自由に生きているのが楽しいと思うネコはいっぱいいるんです。それで、たまたま、あなたが飼った2回のネコがそういう風に人に従うことを好まないネコだったと考えるのが正しいと思いますね。これが犬だとだいぶ違うんですね。犬は飼い主のもとで最後まで従っていることが多いんですね。
おねえさん:犬は飼ったことがあるかな?
女の子:はい。今も飼っています。
遠藤先生:犬はあんまり家出をしないと思うんだけど、でも、ネコはもっと冒険心にあふれていてどんどんいなくなっていって、もしかしたら、行った先の他の家で短期間エサをもらって、また引っ越したりしているんですよね。だから、ネコを長く飼えるかどうかというのは、そのネコの性格にもよるので、長く飼いたかったら、人と一緒に暮らしていくネコに出会うのが良いなと思いますが、普通にもらってくるといなくなってしまうことが多くありますね。

京都大学霊長類研究所の遠藤秀紀 先生

[戻る]