いきもの
Q. ハチは1匹でどのくらいの蜜を集めるのですか? (小4、女の子)
A. おねえさん:ハチが1匹で1回飛んで、帰ってくる間にどれくらい蜜を集めるのか、ということからしら?
女の子:そう。
おねえさん:ねえ、どのくらいなんだろう…。
藤原先生:はい。それは、色々なハチのお腹の大きさもあるのですが、セイヨウミツバチの場合はよく量られているんですけれで、大体、30ミリグラム。自分の体重の10分の1ぐらいを持って来ると言われています。
パックン先生:10分の1! すごい力持ちですね。
藤原先生:そうです。空を飛ぶには大変ですね。
パックン先生:ぼくで言ったら、7キロを持って飛ぶことになりますね。ただでさえ、ぼくは空を飛べないのに…(笑)
藤原先生:ミツバチが一生のうちに集める蜜のグラム数というのは、茶さじで3分の1ぐらいなんですよ。ミツバチの最後の最後の仕事が蜜を集めることなんです。
おねえさん:30ミリグラム…。セイヨウミツバチの体長はどのどのくらいなんですか?
藤原先生:1.2センチぐらいです。それと、例えば一度、空を飛んで、菜の花に行ってもハチは満腹にはなりません。50、100、場合によっては、200や 300の花に行って、初めて戻って来られるんですよ。飛んでいる間に蜜が消化されてしまう場合もありますし、遠かったり、蜜が少ないとかえって自転車操業になってしまこうともありますね。
多田先生:でも、花からすれば、それが狙い目だったりするんです。1つの花びらだけで満腹にさせてしまって、他の花に行ってしまったら、花粉は運ばれませんから。1つの花でお腹いっぱいにならないように、いっぱい回ってもらうようにいっぱいくっ付いているんですよ。
藤原先生:でも、皇居の周りのユリノキだけは特別ですね。1つの花だけで、茶さじ一杯ぐらいの蜜が光って見ることができるんですよ。道端に蜜がベタベタと落ちているのを見ることが出来るほどなんです。
多田先生:それはどういうことかと言うと、ユリノキは元々、ハチではなく、鳥に来てもらう木だったからなんです。
パックン先生:それは面白いですね。鳥の作戦と花の作戦がうまく合っていますよね。
おねえさん:一生で紅茶とか混ぜるティスプーンの3分の1ぐらいしか集められないんですって。買ってくるハチミツってたくさんあるけど、あんなにたくさんだったら、本当に集めることが大変なことですよね。
藤原先生:それとね、1つの巣箱全体から見ると、1週間か10日間で10キロから20キロの蜜が集まります。
おねえさん:その代わりたくさんのミツバチが働くということですもんね。
パックン先生:ちなみに巣箱には何匹ぐらい…?
藤原先生:大体、3万匹から5万匹ぐらいいます。
おねえさん:でも、たくさんのハチが働いたおかげで、私たちがたくさんのハチミツを食べられるということなんですね。大事にしてくださいね!
女の子:は〜い。

藤原養蜂場場長の藤原誠太先生/東京学芸大学講師の多田多恵子先生/お笑いタレントのパトリック・ハーラン(パックン) 先生

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