いきもの
Q. ハチはどうやって花のミツを吸うんですか? (小学1年 女の子)
A. おねえさん:ハチは見たことある?
こども:ハチがミツを吸ってるのは見たことがあるんですけど。
高家先生:今ね、ツツジの花にね、黒いまん丸いハチがやってきているでしょ?大きな。それからミツバチなんかもやってきているよね。そして、頭を花の中につっこんで何かゴソゴソしてるよね。あれ、やっぱりミツ吸ってるんだよね。そして、花粉も取っているんですよ。花粉って知ってる?花粉も大好きなんだよ。ミツを吸うときどうするかっていうとね、ハチって捕まえるとアゴでかみつくでしょ。それから針で刺すよね。あの大アゴ以外にもちゃんとストローみたいな口持っているんですよ。口の中、大アゴの次のところに筒のような小アゴっていうのをちゃんと持っているんです。それを折りたたんでいる。普段はお折りたたんでてわかんないんです。
おねえさん:大アゴっていうのは、大きいアゴってことですね。
高家先生:いわゆる噛む歯ですよね。その下にストローみたいな小アゴをちゃんともっているんです。それが花の中に入った時に、すっと伸ばしてチュウチュウってミツを吸うんです。花以外にも水辺に来て水を吸うことがあります。それからお家にやってきて、ハチミツでもたらしていると、そこにやってくるかもしれないです。その時によみくると、小アゴを伸ばして、ちゃんとミツを吸ってます。そのほかに小アゴの他に下唇も一緒になっているんですよ。学問的に言えば・・・。小アゴと下唇も一緒になってちゃんとミツを吸うように出来ているんです。ストローのように出来ているんです。
おねえさん:ストローがあったんですね。
高家先生:チュウチュウ吸うところは、吸う筋肉は頭の中にあるんです。頭の中にポンプがあるんです。そのポンプで一生懸命すこすこと吸っているんです。チョウチョも同じですよね。チョウチョは見たことある?
こども:見たことはあるんだけど、花のミツを吸ってるのは見たことない。
高家先生:あのね、花のミツを吸っているところを見ると、チョウチョはおかしなことに大アゴは無いんです。噛むアゴはないんですよ。
おねえさん:ストロー見えますもんね。
高家先生:小アゴだけがずぅーっと伸びてストローになっているんです。それをスルスルスルっと伸ばしてストローのように花の中に差し込んでミツを吸うんです。でもね、花ってちょっとしかミツがないのよ。だから一生懸命次の花を訪れないとダメ、一生懸命あっちこっち飛んでいかないとダメなの。だからハチって忙しいのよ。
おねえさん:今、大忙しの時ですね。
高家先生:大忙し、大忙し、もう。ほんと。
おねえさん:例えば、ハチミツをお家でたらして、その吸っているところを見ようと思うときは、危なくないですか?大丈夫ですか?
高家先生:危ないです。気を付けないといけません。
こども:ちょっとこわい。
おねえさん:ねぇ、そうだね。ちょっと離れて見たりした方がいいですか?
こども:でもハチとお話したことあるよ。
おねえさん:えーっ!!どうやって?
高家先生:ミツ吸ってるときは刺さないんです。つかまない限り刺さないから、じっとしてれば大丈夫です。
おねえさん:じゃあ、静かに見てみてください。チャンスがあったら。
こども:はい。
おねえさん:昆虫と仲良しみたいですね。
高家先生:いいですね。僕の仲間ね。
おねえさん:ハチと何のお話をしたの?
こども:「どうやってミツを吸ってるの?」って言ったら、何も答えなかった。
おねえさん:そうなんだ。
高家先生:ハチを勉強してください。ハチの言葉を勉強してください。外国の人が一生懸命勉強して、ハチにも言葉があるんだよってことがわかりました。
おねえさん:例えば?
高家先生:例えば、ミツバチはですね花のミツを吸って帰ってくるでしょ。どこどこにミツがあるよって仲間に知らせるんです。ブンブン回りながら、回ったり、8の時運動しながら仲間に「あそこに行けばミツがあるよ」ってことを知らせるんです。だから、ハチにも言葉があるんです。私たちのような言葉じゃないけれど、ちゃんとハチ語があるんです。
おねえさん:ハチ語があるんですって。
こども:へぇー。
おねえさん:ぜひ、ハチ語勉強してみてください。そしたら今度は答えてもらえるかもよ。
こども:でも聞いたときはミツ吸うのに夢中になってたみたい。
おねえさん:そうだったんだ。
高家先生:人間の言葉じゃダメ。ハチの言葉を勉強しないとダメよ。
こども:でもチョウチョとかに人間の言葉で話したら答えてくれた。
高家先生:ほんと?素晴らしい。
おねえさん:今度はハチとお話ができるといいね。ずーっとしっかり観察してたりすると、わかるようになるかもしれないよ。また見てみてください。

多摩動物公園昆虫園 高家博成 先生

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