いきもの
Q. この間、おばあちゃんの家で飼っている猫を見て発見したんですけど、猫の前足の指は5本で、後ろの足の指は4本でした。なぜですか? (小4・女の子)
A. 林先生:指は動物によってだいぶ本数がちがうのは知ってますか? たとえば馬は1本です。牛は2本ですね。動物の祖先はみんな5本あったんです。そして進化のなかで動物によってどんどん本数がちがっていったんです。人間は5本ありますよね。これが一番古いすがたなんですよ。5本あるからこそあやとりも出来るし、道具を使っていろいろなくふうが出来ますよね。
猫は人間ほどきように道具を使いませんが、指を使って何かをとろうとすることがあります。私の大学の猫は「せみ」をとるのがとてもじょうずなんですよ。
こうしてみると、猫の前足・後ろ足だけで言うと、今でも前足の指の方がきように使っていますよね。後ろ足ではセミは取りませんから…。だから後ろ足の指は4本でもいいんです。ただ、むしろ馬などがそうなんですが、早く走るためには指があまりおおいとじゃまになったりするんですね。ですから、早く移動するには指が4本の方が有利なのかもしれません。
動物の足の指を調べてみると面白いですよ。食べるものや生活によってちがってくるんです。

東京大学大学院 農学生命科学研究科 教授:林良博 先生

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