全国こども電話相談室[いきもの]

なんでタイは体の中が白いのに、マグロは赤いのですか？（小2・女の子）

さかなクン：
タイは海の底のほうに居て、ゆうゆうと泳ぎます。マグロと違ってぴゅんぴゅんと泳ぎません。いつもはゆっくり泳ぎます。魚の王様ですからね。ですが、この白い身はバネみたいな感じです｡ピュンと伸びたり縮んだりします。ですから、えさのエビなどを見つけた時や、大きな魚にねらわれた時は、すごい勢いで動きます。白い身というのは、ほんとうにたくましいバネのような筋肉なんです。
次はマグロです。マグロはいつも泳ぎ回っています。これはなぜかというと泳ぎ回っていないと息が吸えないからです。卵から生まれて少したったら、後は前進あるのみ。ずっと前に向かって泳いでいます。死ぬまでずっとですよ。だから、疲れを知ってはいけないのです。赤い身というのは、体の中に酸素をたくさん運ぶために赤くなっているのです。
ですから、陸上の選手も短い距離を走る人は、白身の魚と同じような筋肉の体なんです。長距離の人は、やっぱりマグロのように赤い色をしていて、より多くの酸素を体のすみずみまで運べるように「ヘモグロビン」・「ニオグロビン」というものが体に多いのです。ですから、筋肉の様子によって魚の身は色が違うのです。
ちなみにタイの体の外側がなぜ赤い色をしているかというと深い海では赤い色が目立たないのです。だから、タイは赤いのですよ。エビやカニを食べて赤い色をもらいます。エビやカニはゆでると赤くなりますよね。これは、アスタキサンチンがあるからなんです。おぼえておいてね。

さかなナビゲーター：さかなクン　先生

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