ミミズって“はたけしごと”をしたりお庭で土をいじったりすると、すぐ出てくるよね。 あのからだにどこか“鳴く所”あるかなぁと思うと、どうやらどこにもありません。 どんなものでも、「音を出す」にはかたい所がぶつかりあってチンチンと音をたてるか、やわらかい所がビーッとふるえる仕組みがなくてはダメです。それがミミズにはないんですね。 昔の人は、地面の下のほうで何か音がすると、「あれはミミズが鳴いているんだよ」と言います。ところが今は、科学的にミミズが鳴いているのではないとわかりました。じゃあ、実際に鳴くものがいるんじゃないかということですが、それはオケラ。キリギリスの仲間です。ジーッと鳴くんですね。春先のあたたかい日に音がしたら“クビキリギリス”という虫も鳴きますよ。また一年中、鳴いていたらそれはオケラですね。

多摩動物公園　昆虫園：高家　博茂　先生　先生