いきもの
Q. きょねん、ひろってきたネコは抱っこするとかんできます。かむくせをやめさせるにはどうしたらいいですか? (小4・男の子)
A.

ひろってきたときはどれくらいおおきかった?

こども:生まれて1ヶ月ぐらいだと思います。ほにゅうびんでお乳をあげてました。

なるほど。人間が育てたネコにはとってもかみぐせが多いというのが、このごろ分かってきたんです。やっぱりお母さんネコがきちんと育てるのが一番いいみたいなんだよね。というのも、お母さんが兄弟もまじえてむやみに「かまない」などのルールを教えるみたいなんだよね。ワンちゃんたちにもこのごろ言われるのですが、「社会化(しゃかいか)」と言って、みんなきょうつうのルールなどを身につけてから親ばなれするんです。
お母さんのところでじゅうぶんにお乳を飲んで、そのあと赤ちゃんのごはんをお母さんが運んでくる間、もし子どもが悪いことをしたらお母さんは本気でおこってひつようなことをおぼえさせます。その他、「あまがみ」と言って兄弟どうし、かむことも教わるんです。
遊んでいる時は、よく本気で走ってきてどーんとぶつかったり、おたがいをかんだりするんです。でも、あまりに強くかむと遊びが止まってしまいます。そうして、優しくかむことをおぼえていくんです。
そういうところがべんきょうできていないと、大変。どうしたらいいのでしょうか。まず、こういったネコ達はあまりむりやりにあつかわないこと。 抱かれるのがいやなネコなら抱っこしようとしてはいけません。ちょっとさみしいけど、ネコが向こうから寄ってきたときだけ仲よくしてあげる。これが一番です。ネコだって、どうやって「あい」をかいぬしにあらわしたらいいかわからないんですよ。かむことで、その気持ちをあらわそうとするネコもいます。ネコにとって「かむ」ことは、悪い事と思っていないところがあります。だからかんできたら「ダメッ」って教えなくてはいけないよ。

こども:教えてもダメなんですもん・・・。

じゃあ、こういう子はねこじゃらしで遊んであげよう。ネコはもともと人間にはあまりなつきません。むしろ犬のほうがたくさん来ます。ネコは、人間といっしょに住んであげてる感じなんです。だから人間と一緒な関係にいます。ネコの方は、仕方ない付き合ってやるかという考えのはず。だから無理にだっこするなどしてはいけませんよ。ネコの気持ちも大切にしてあげてください。


兵藤動物病院院長:兵藤哲夫 先生

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