ありがぎょうれつをつくるのは、ありさんがにおいをたよりにくらしているからなのです。ありは「えさ」をとるために、いろいろなところに出かけていきます。その時、まいごになってしまったらこまるよね。そこで、おしりから「フェロモン」といわれるにおいをだして、そのにおいをじめんにつけながら、じぶんの来たところをわすれないようにしているのです。だから、いいえさがあって、なかまのみんながそのえさの所に行くようになると、しぜんと「じぶんのすんでいるところ」と「えさ」とのあいだに「においの道」が出来てしまうのですね。ありは、えさをはこぶためにその道をたどるので、ぎょうれつができるのです。ちなみに、ありはにおいを「ひげ」でかんじています。だからえさをさがしているとちゅうでほかのありにあったら、かならずおたがいのひげをあいてにちょんちょんとつけて、においをかぎあっています。おなじなかまかなぁ? とか、ちがう「す」のありかなぁ? とおもいながらにおいをかいでいるんです。
多摩動物公園 昆虫園:高家 博成 先生
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