さむいところにすんでいるどうぶつは、もともとさむいところにいたわけだから、やっぱりさむいのが好きなんです。では、あたたかいところにすんでいるゾウ・ライオン・キリンなどのどうぶつはどうかというと、じつはけっこう平気なんです。というのは、アフリカというのは、いつでもあたたかいところではないんですね。じっさいは、昼まは35℃から40℃近くになっていても、夜にはマイナスの気おんになることもおおいのです。だからあついところにいるどうぶつは、さむい所もあつい所も強いのです。むしろあついところにすんでいるどうぶつたちも、さばくにすんでいるどうぶつはのぞいて、「あつい」ほうが弱いばあいがおおいんですよ。あついところにすんでいるどうぶつは、昼は木のかげにかくれてうごかず、夜になってすずしくなるとうごきだしているのです。どうぶつえんではどうしているかというと、雨の日は、ゾウでもライオンでも、だいたいこうふんして走りだすのです。ただ、ゆきの日は、さすがにあついところにすんでいるどうぶつにはあまりよくないですね。たくさんゆきがふったの日にゾウをコンクリートのグランドにだすと、ゾウは4トンも体じゅうがあるのに、足は40センチと小さめですから、ふんだところがしゅんかんで氷になってしまうんです。地めんがこおってしまうとあとがたいへんだから、そういうときはあまり外には出しません。ただ東京などではそんなにゆきがつもるなんて事はないですよね。だから、すこしぐらいのゆきならば外に出してしまいます。そうするとゆきをせなかにかけたり、食べたりしてけっこう楽しんでいますよ。

動物コンサルタント・川口　幸男　先生　先生