いきもの
Q. カラスが大きいVの字になってとんでいったのを見ました。カラスもそういうことをするのですか? (中3・女)
A.

朝の何時ぐらいだったかおぼえていますか?

こども:朝の9時ごろです。

それはね、たぶんカラスではなかったんじゃないかなぁとおもいます。カラスににているのですが、首がカラスよりすこし長い、カワウという鵜(う)のなかまです。

朝と夕方にみんなでVの字になってとんでいくのはだいたいカワウです。カワウというのは、海にいる鵜(う)とちがって、川に住んでいるんです。Vの字をつくってとぶ鳥は、大きな鳥が多いです。

たとえば、ガンやハクチョウ、ツルや鵜(う)など、カラスよりもからだの大きな鳥がVの字をつくるんです。どうしてかというと、大きな鳥は小さい鳥よりとぶのがたいへんなのです。からだも大きく、おもいですし、ならんでとぶのはむずかしいんですね。

それが、Vの字にとべば、とんでいる鳥のナナメうしろをとぶことで、からだもぶつからないし、空気のじゃまが少なくなってとびやすくなるのですね。そのために、しぜんとVの字にとぶルールができてくるんですね。

ただ、カラスもぜったいVの字をつくらないかというと、そういうわけではありません。だから、もしあなたが見たのがほんとうにカラスだったら、それはとてもめずらしいことなんですよ。


日本野鳥の会:安西英明 先生

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