「かっている時に死んでしまったら」というのはたいせつな質問だね。とにかく死なせないようにするというのはもちろんで、数の少ない動物をかう時はいろいろなじゅんびやべんきょうをしてからおせわをします。
ぼくのいる上野動物園(うえのどうぶつえん)では、この夏からオカピをかっているのですが、オカピはあたまからおしりまでがちゃいろなのに、足がシマウマのようにしましまになっている動物で、アフリカのごく一部でしか生活していないとてもめずらしい動物です。
だからかうことがきまったとき、ぼくもアメリカのサンディエゴにある「ワイルドアニマルパーク」と神奈川県の「横浜・ズーラシア」に行っていっしょうけんめいべんきょうしてきました。
ほかの動物をたんとうしている人たちも、みんな本当にいっしょうけんめい育てています。でも、生きものだから病気にもなるし、年もとるし、からだが弱くなって死ぬということもあるのです。
だからそういうときは、悲しむだけではなくて、きちんとけんさをして、なぜ死んでしまったのか「わけ」をしらべてきろくしておきます。そうすればその動物の死もむだにはならないんです。その動物が生きていたことがきろくとしてのこるのはとてもたいせつなことなんですね 。
動物園にいる動物たちは、人間と動物のかけ橋をしてくれているということをおぼえておいてくださいね。
上野動物園 葛西 宣宏 先生
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