サメというのは、じつはぼくたちほ乳類よりもずっと古い歴史があるんです。サメは何億年も前から世界中の海に住んでいたんですよ。ですから、世界中でサメの化石がみつかっています。
けれども、おもしろいことに、サメは普通の魚の中でも軟骨魚類(なんこつぎょるい)といって骨がかたくないんです。だから、サメの体の骨が化石となって残るというのはものすごくめずらしいんです。
ところが、歯だけはかたいんですね。しかもサメの歯というのは、獲物にかみつくと、ポロッととれちゃうんです。でも、そのかわりサメの歯はなんじゅうにも生えていて、次から次へと生えてくるんだけどね。だから、サメが獲物にかみついたときにポロッと落ちた歯が海の底にたまるということはよくあるんです。それもあってサメの歯の化石はあちこちで見つかるんですよ。キミはどこに住んでいるの?
こども:神奈川県愛川町。
その辺りには何千万年も昔の地層がたくさんありますから、サメの歯の化石も取れると思いますよ。
国立科学博物館・馬場 悠男 先生
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