いきもの
Q. 恐竜の中で、一番最初に陸に上がったのはどんな恐竜ですか? (小3・おとこ)
A.

恐竜というのは、基本的には全部陸上で卵を産んで、陸上で暮らしていたんです。ただ、恐竜の祖先は海から上がってきました。こういう変化を「進化」といって、もとの動物が、食べ物や環境の影響で色々な風に変わっていくことをいいます。

それで、海の中にいた生き物が進化してお魚ができ、そしてあるお魚がだんだん体を進化させながら陸上に上がってきました。それが「恐竜の祖先」なんです。

もちろん恐竜だけではありません。象や犬、人間などの祖先も同じです。そうやって海から上がってきた生き物を両生類(りょうせいるい)といいます。両生類(りょうせいるい)とは、イモリやカエルのことで、水から離れては生きていけません。どうしてかというと、卵を水の中で産むからなんです。ところが、そのうち陸の上で卵を産む爬虫類(はちゅうるい)が出てきました。トカゲやワニの仲間ね。恐竜はそういう生き物がもっともっと陸で暮らせるようになったものなんです。

で、恐竜も陸で暮らすうちに「ティラノサウルス」や「トリケラトプス」などいろいろな種類が出てきました。今わかっているだけでも、800種類ぐらい。ただ、これはたまたま化石として発見された数であって、本当はニワトリぐらいの大きさから50メートルを超えるものまで、もっともっといたのだといわれています。

ちなみに、海の中にいたプレシオザウルスや、空を飛んでいたプテラノドンは、恐竜じゃないんですね。爬虫類(はちゅうるい)の仲間から海に向かって進化していったのを首長竜(くびながりゅう)だとか魚竜(ぎょりゅう)といいますけど、これは恐竜が出てくるより前に海の中に入っているの。そして空を飛ぶプテラノドンのような翼竜(よくりゅう)とも、恐竜の前に登場しています。その中で、より陸上で上手く生きられるように進化してきたのが恐竜なの。ちなみに、そのあとは小型の肉食恐竜から「鳥」がでてきました。鳥は、小型の肉食恐竜から進化して、うろこがはねになり、その羽を上手く使って空を飛べるようになって、恐竜が絶滅した時も滅びることなく、今まで残ってきたんだよね。


イラストレーター・ヒサ クニヒコ 先生

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