ネコというのは、もともと知らない人が来たりするとすぐ陰に隠れたり、大きな音がしたり、強そうな男の人が急に入ってきたりすると、近くにあるテレビの横や本箱の横に隠れてしまう習性はもともとあるんです。
じゃあ、その習性はどこからくるのか。犬の祖先は草原や原っぱに住んでいました。しかし、ネコの祖先はもともと森林に住んでいたんです。だからネコは木ややぶの陰に隠れて、ネズミやウサギなどの獲物に不意に飛びかかったりして生きてきたんですね。ですから今の飼いネコでも、恐いとき、これはかないそうもない相手だぞって思うときはすかさず手近な隠れ場所に隠れるんです。つまり、「オープンスペースではないところに隠れる」という習性を持っているんだね。
それともうひとつ。動物というのは、やはり人間よりも感覚が敏感です。だから地震なども人間よりちょっとだけ早く気付くみたいですね。そして、かないそうもない地震には隠れるが勝ちってことなんでしょうね。
でもね、ネコだけじゃなくて、動物というものは自分で身を守る習性をみんな持っているものなんですよ。
動物コンサルタント 川口 幸男 先生
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