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クリオネの体はどうしてすきとおっているの?
(小3・おんな)
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クリオネはテレビか何かで見たのかな。最近とっても人気がありますよね。
水族館でもずいぶん見ることが出来ますし、テレビのコマーシャルでも見ることが出来ます。最近は、切手のイラストにもなりましたね。 ぱっと見るとすきとおっているし、ゆらゆら泳いでいるし、イカの仲間にも見えますね。 でも、貝なんです。貝というと硬いカラを持っていそうだけど、中にはカラを持たないものもいるんですね。 大きさは、2センチぐらい。大きいものでも3センチぐらいで、とても小さいんです。海の中で見ると、翼をひらひら動かして海の中を飛んでいるように見えるので、天使みたいって言われるんですよ。 そして、「クリオネ」という名前は学名で、日本での名前、和名(わめい)もあるんです。和名は、「ハダカカメガイ」っていうんだけどね。でね、なぜすきとおっているかってことだけど、貝の仲間やイカ、タコは体の大部分が「タンパク質」で出来ています。 このタンパク質は、質が良いと透明感が高いんですよ。 そして、クリオネもそうなんだけど、北の方で生活している生きものは非常に良いタンパク質を持っていて、透明感が高いものが多いんです。 これがどうしてかというと、冷たい水の中で自分の体のエネルギーのムダづかいをなくそうとすると、体の中のタンパク質を上手にやりとりするので、タンパク質の質が良くなるらしいんだよね。例えば、南極にいる「コオリウオ」という魚は、クリオネよりもさらにすきとおっていて、向こう側の石や岩が見えてしまうぐらいなんですよ。
横須賀市自然人文博物館・林 公義 先生
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