いきもの
Q. 人間は結婚相手を見た目や性格で決めるけど、魚とかはどうやって決めるの? (小5・おんな)
A. 魚にも、オスとメスがいますよね。オスとメスのちがいは、じっと見ていると外側からでも良くわかっちゃうんです。
たとえば、色なんか少しちがうんだよ。オスのほうがとってもきれいなの。赤い色が出たり、水色がすごくあざやかになったり、黄色いスジが入っていたりね。
で、人間なんかも「結婚したいなぁ」と思ったりすると、いろいろお化粧したり、きれいな服を着てみたりして、相手にアピールをするでしょう。それと同じで、魚のほうも「結婚をする」「産卵をする」という時は、きれいな色になってくるんですよ。
魚の顔ってみんな同じように見えるけど、100匹ぐらいつかまえて一匹一匹見てみると、ちょっと目の大きさがちがっていたり口の位置がちょっと曲がっていたり、じつは意外と個性があるんです。
だけど、魚がそういうのを見て選んでいるとも思えないんだよね。産卵の時なんかは、体の中で「卵を産もう」という気持ちの高まりというのがハッキリしている時なので、相手はどうでもかまわない、ってことだったりするの。
そういうところを巧みについて、自分が選ばれてないのにスゥーっと寄ってきて、相手を自分のものにしてしまう、というちゃっかり屋さんもいるんだよ(笑)。
だから魚たちは、あんまり相手を選んではいないんじゃないかな、という気もします。
特に顔なんかではね。人間みたいに何十年もいっしょに生活するわけではないので、あくまでも子孫を残せればいい、ということだと思いますよ。

横須賀市自然人文博物館・林 公義 先生

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