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シーラカンスは、はく製では日本に入ってきているけど、生きたのは日本に入ってきてないんだ。水族館でも飼ったことがないの。これは世界中の水族館どこもだよ。 でもカブトガニはだいたいの水族館にいるよ。カブトガニは岡山県の笠岡(かさおか)ってところから大分県あたりまでの範囲にいるんだけど、その中の砂泥地(さでいち)って言って砂と泥(どろ)がいっぱいあるところにいるんだ。 昔はそういうところが日本にたくさんあったんだけど、今は埋め立てなどをしてしまって、少なくなっちゃたんだ。カブトガニはアメリカにも中国にもいるんだよ。シーラカンスはアフリカのマダガスカルのちょっと北に、コモロ島ってちっちゃな島があるんだけれど、そこで今から70年ほど前に最初に見つけられたんだ。だからまだ見つかってそんなに経ってないんだ。 それじゃ、どうしてカブトガニやシーラカンスは「生きた化石」なんて言えるのかと言うと、昔「サンヨウチュウ」って言う生物がいたんだけど、それに似てたのがカブトガニなんだよね。 それからシーラカンスというのは胸ビレだとか腹ビレだとか、そういうヒレのところに柄が付いているみたいなの。うちわみたいなのがヒレに付いてるの。
ども:本で見たとき、それが人間の手になったって書いてあった
そう、そういう古い形の魚が今でもそのまま形を変えずに生きているんだ。
他の生き物は時代と共に環境に合わせて少しづつ形を変えて進化してきてるんだけどね。 だけど今でもちゃんと卵を産んで子供が育っていくんだよ。おそらくコモロ島の環境っていうのは体の形を変えずに生きていけるいい環境だったんだろうね。
お魚博士・杉浦 宏 先生
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