いきもの
Q. テレビで見たんだけど、マンモスにはどうしてキバが生えているんですか? (小1・おんな)
A. そうだよね、マンモスってとってもなが〜いキバが生えているよね。で、今もアフリカやインドにゾウがいるけど、そういう、今生きているゾウにも、マンモスほど長くはないけど、キバが生えています。
マンモスっていうのはゾウの仲間なんだよ。じゃあ今のゾウのキバはどうして生えているかというと、ゾウたちは日常の生活の中で、キバをいろいろなことに使っているんです。
たとえば、地面に穴を掘ってお水を探したり、木の下をほじくって木をひっこぬいちゃったり、食べる葉っぱが少ないときに、木の皮をガリガリガリってはがして、食べたりしたりしてるわけ。そういうふうに使ってるんだよね。
あとは、オスのゾウ同士がケンカする時にも使うみたいだよ。「僕はあのお嫁さんが欲しい」「いや僕がもらう」って言って「じゃあどちらが強いか決めよう」っていう時に、キバをガチガチぶつけてケンカをするときがあるんです。
それからね、マンモスがいた頃って、雪や氷がたくさんあったって言われてるの。そういう時マンモスは、キバで一生懸命その氷を割って、地面に残ってる植物を食べようとしていたから、そのうちキバがなが〜くなっていったんじゃないかって考えられてるんですよ。
だから、キバは単なる飾りじゃなくて、大切な生活の道具として使っていたみたいですよ。人間だったらシャベルとかのこぎりとかを使うけど、そういうものの代わりだったんだね。ただ、キバって本当にじょうぶで固いのね。
だから人間が「これはいいぞ」って思って、お箸にしたりとか、あまりにもたくさんいろいろなものに使ってしまったので、今、ゾウが少なくなってきちゃったんだよね。これはとっても困ったことなの。こういう動物たちと上手に生きてこそ、人間の知恵だと思うんですけどね。

恐竜博士・ヒサ クニヒコ 先生

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