1. January 2001 on air

1949年、オレゴン州ユージンに生まれる。
幼年時代は南部のテキサス州で過ごす。生家は伝統ある家柄で、南北戦争で有名なリー将軍の末裔にあたる。父親はNASAに勤め、ジェミニの設計、アポロの設計、スペースシャトルの耐熱タイルを考案したほどの人物。両親とも敬虔なクリスチャンで、身寄りのない子ども達を養子として引き取り、ついには40人あまりの兄弟姉妹となる。様々な人種の兄弟と分け隔てなく育てられ心から人と接することを学ぶ。
幼いころから英才教育を受け、特に料理はフランス、イタリア料理をはじめとして基本から学ぶ。誰に進められるわけでもなく日本文化に興味を持ち、日本に関する書物を700冊あまりを読破。それでも飽き足らず、お茶やお琴などの日本文化を学ぶために一年間の予定で来日。しかし、まもなく夫と知り合い両親の猛反対を押切り結婚、日本国籍を取得する。夫も旧家の出身であり、姑の元で日本料理をはじめとして日本の文化、伝統、習慣などを躾られる。89年〜91年辻料理学園の講師を務める。日本文化交流、子育て、いじめ問題、老人問題などにも意欲的に取り組んでいる。

日曜の朝、マンションの一室にある『美しが丘キリスト教会』にやってきたのは、料理研究家のカーリー西條さん。
カーリーさんはこれまで多くの料理を紹介してきました。
カーリーさん
「やっぱり、いつも研究している。いつも新しい味を作る。ビックリさせたい……それが料理研究家の仕事と思う」

実はカーリーさん、牧師夫人でもあり、毎週、旦那さんの教会の仕事を手伝います。
料理研究家との 共通点は?
カーリーさん
「その暖かい顔、笑った顔、ニコッた顔、向こうの重い荷物少し楽になる。それも料理人に似ていますね。やっぱり人間ってどんなに苦しい時、悲しい時でも、美味しいものを食べるとちょっと顔変わりますね」

そんなカーリーさん家のお正月は、アメリカの伝統的な豆料理を食べます。
豆料理を食べる理由は?
カーリーさん
「お正月の日は、贅沢なうまさは必要ないって考え方。これで食べて満足でくきるんだったら、これからの食べ物もっともっと感謝するという意味があります」
日本のお正月料理、例えば、お餅は食べますか?
カーリーさん
「大好き。噛んで噛んで甘味が出てくるでしょ。お正月はやっぱりお餅ですよね。アメリカの豆料理は日本だったらお餅。あっ、懐かしい、これが昔からある、それが似ていると思いますよ」

日本に住んで30年。カーリーさんには、ある想いがあります。
カーリーさん
「これから日本にもどらなくちゃ、昔の食べ物。素朴に戻って月に一回の贅沢。たまにはおいしいものを出すと、子供は喜んで思い出の中に入るのよ」

素朴の中から生まれる本当の贅沢。料理も人生もそこから!
カーリーさん「そう、シンプルライフ!」

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