22.November 2000 on air

龍笛を元宮内庁楽師の芝祐靖氏に師事。
商社に勤務する父の仕事の関係で幼少期をタイ、メキシコ、アメリカで暮らす。
東京楽所に所属する傍ら、弟・東儀秀樹とともに日本国内及び海外での演奏活動に参加し、日本文化の紹介に努めている。
現在、(株)アルビオン化粧品国際事業部海外事業グループに勤務。

化粧品会社に勤めるキャリアウーマン、東儀雅美さん。
幼い頃を海外で過ごした経験を、今仕事に生かしています。そして、そんな雅美さんにはもうひとつ、雅楽師としての顔があります。

東儀さん
「いろいろな要素がありますから、哲学的なもの、宇宙的なもの、そういう世界にひかれますねぇゆったりとしていて人間の呼吸に合っているのでだんだんと気持ちよくなっていく」

実は東儀さんは、代々続く雅楽師の家系に生まれ、弟はあの東儀秀樹さんです。現在、秀樹さんの篳篥(ひちりき)を中心に、雅美さんの竜笛(りゅうてき)、お母さんの笙(しょう)とそれぞれ伴奏のパートを引き受け、演奏会に参加しています。

仕事とのバランスは?
東儀さん
「おなじくらい大事。2つがあってバランスがとれています」

そんな雅美さんは2年前、継承者がいなかった、遠縁にあたる薗(その)家の幼女に入り、その家だけに伝わる『曽莫者』(そまくしゃ)という舞楽を引き継ぐ決心をしました。

東儀さん
「せっかく続いているのに、途絶えるのはさびしいですね」

しかし、普通は男性が跡を継いでいく世界…。
こことの葛藤はあったのでしょか?

東儀さん
「男性だけの世界に女性が入っていったりすることもある時代だから私にもありうることなのかなって。だめだったらそのとき考える、とりあえずなんでもやってみようという気持ちは何にもでも持っています」

雅美さんなりの新たな伝統へのチャレンジです。

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