現場レポート

25  第8話、放送終了しました!!

野風が『帝王切開』で子を出産し、龍馬の念願が叶って『大政奉還』が実現し…と、今週もまた1時間ず〜っと目の離せない展開が続いた第8話でしたが、いかがだったでしょうか?番組へのご感想や、出演者&スタッフへの激励メッセージ等は、公式サイト内『ファンメッセージ』のコーナーまで、どしどしお待ちしています。

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『船中”九”策』の書かれた書状

【大蛇と仁先生】
さて、こちらは、とある晴れた撮影日の仁先生(大沢たかおさん)。
よく見てください、手に持っているのはなんと、大きなヘビ!!

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ロケ地でヘビを見つけ、素手でつかまえた大沢さん。もちろん…スタッフを脅して楽しみます(笑)。
ヘビが大嫌いな時代考証の山田先生は、逃げ遅れて角に追いつめられ、しまいには腰を抜かしてしまいました…。

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この大沢さんの満面の笑みを見よ!本当に楽しそうです…

「まったくもう!あれが大沢さんじゃなかったら、引っ叩いていたわよ!!」とプリプリ怒っていた山田先生。
大沢さんは動物も子供もお好きのようですが、仁先生はヘビなんて掴めなそうなイメージがありますよね(笑)。

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『仁友堂』で出産することになった野風

【野風の出産】
5月5日、6日と2日間めいっぱいかけて、仁友堂の手術室で撮影が行われていたのは、野風の出産シーンでした。“江戸時代に帝王切開”というのは、さまざまな観点から考えてもありえなかったことのようですが、「麻酔なしで腹を切る」という想像を絶する痛みに耐え、子を守った野風の姿には、涙が溢れましたよね。まだまだ医療技術の発達していなかった当時は、「逆子」だとわかると難産が予想されるため、やむなく出産を諦めるというケースも多かったのだそうです。

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その昔、「逆子」は難産とされ、断念するケースも多かったのだとか

ちなみに、仁友堂の手術室のセットはだいたい6畳程度の広さなのですが、手術シーンがはじまると、キャストの熱気でセット内はムンムン。スタッフも多いため、狭い空間に熱気がこもってしまい、撮影の合間にはみな汗をふきふき、複数の扇風機が回っていたほどだったんです。
メスを入れた野風のお腹から赤子の頭が見え、咲が「もうすぐですよ!」と苦しむ野風を励ますシーンでは、中谷美紀さんの迫真の演技に、見守るスタッフたちも圧倒されっぱなし!特に、一生“産みの苦しみ”を経験することのない男性スタッフたちはみな、どこか申し訳なさそうな表情を浮かべていて「やっぱり女性って強いんだな」「健康な体で生まれてきたことを、感謝しないとな」「おまえの嫁さんの出産に立ち会ったとき、どうだった?」などと、口々に感想を言い合っている姿が印象的でした。スタッフたちも命の尊さについて、出産の神秘についてなどなど、色々と考えさせられる2日間となったようです。

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江戸時代ではまず考えられなかった『帝王切開』を見事に成功させた仁たち

「今も昔も、女性は概して痛みに強いわよね(笑)。ただ、昔の母には『産休』もないし、庶民なら“生まれる直前”まで働くのは当たり前。出産後も、長くて1週間程度横になっていたぐらいで、生んで2、3日も経てば普通に働かされていたのよ。農家なんかじゃ、体力がまだ回復していないのに『翌日から働け!』なんて家もあったみたいね」とは山田先生談。先生いわく、昔は出産後の母体のケアの仕方も間違っていたそうで、「単純に出産で命を落とすだけじゃなくて、産後の肥立ちが悪くて母親が死亡するケースというのが非常に多かったの。今はお産の後、みんな横になって身体をいたわるけれど、昔は“お腹の中に残っている胎盤などを体内から排出しなければ”ということで、背もたれのついた椅子のようなものに寄りかかったりするなど、上半身を起こして過ごしていたの。でもこれがかえって妊婦には良くなかったみたい。これも、産後の女性が亡くなる大きな原因だったと言われているのよ」。

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我が子を抱き、幸せそうに微笑む野風。花魁時代の彼女からは想像のつかない姿でしたよね

少子化が叫ばれる昨今ですが、昔は子だくさんが当たり前の時代。厳しい環境を乗り越えて子を持った江戸時代の母親たちも、深い愛情をもって子供たちを育てていたんでしょうね。『お産事情』ひとつをとっても女性として、現代に生まれたことを幸せに感じずにはいられません。

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さて、野風の子に付けられた名前は…!?わかった方は、プレゼントクイズのコーナーへGO(笑)!

そして、「本物か!?」と思えるほどリアルにできていた赤子の造形には、本当に驚きでしたよね。野風を演じた中谷さんも、お芝居をしながらそのリアルすぎる赤子の姿にドキリとしてしまったのだそうです。「へその緒までしっかりとついていて、非常に驚きました」。
そんな中谷さんのインタビューも、近日公開予定ですので、どうぞお楽しみに!

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本物の赤子かと見紛うほど、精巧に出来た「造形」でした

また、咲が泣かぬ赤子の尻をパンパンと叩くシーンのリハーサル中には、こんな出来事も。咲を演じる綾瀬さん、なかなか叩き加減がわからず、最初は控え目に叩いていたのですが、監督から「もっと必死な感じで!」と要求され、赤子の尻のあたりを思いっきりバン!バン!バン! ところが、今度は勢いがよすぎてしまい、隣で見ていた佐分利先生こと桐谷さんに「ちょ、ちょっと!それじゃ死んじゃうから」とツッこまれ、顔を赤らめる一幕も(笑)。
なかなか経験することのないシチュエーションですから、綾瀬さんが戸惑うのも無理はありませんよね。ですが、なんとしてでも野風の子を救いたいという咲の気持ち…あのシーンからも、ひしひしと伝わってきたのではないでしょうか。

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このシーンの撮影中も、赤ちゃんのご機嫌がなかなか優れず…

ちなみに…この日のスタジオには、安寿(あんじゅ)役の愛らしい赤ちゃんが2人。どちらもお父さんがアメリカ人、お母さんが日本人のハーフで、おめめがパッチリとした、どことなくルロンさん似(!?)の元気な男の子でした(笑)。綾瀬さんも中谷さんも、そんなベビー達が愛おしくて仕方なかった様子。撮影中に赤ちゃんがグズりはじめると、抱っこしたり、頭を優しくなでたりして、嬉しそうに笑顔であやしていたんですよ。

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さて、来週放送の第9話では、いよいよ龍馬暗殺が描かれそうな気配ですね。なにか良からぬことを再び企んでいそうな三隅医師の動向も気になりますし…。
最終回にむけてますます盛り上がってきた日曜劇場『JIN−仁−』を、今後もお見逃しなくご覧ください!!